医師の推薦

森垣 龍馬先生

徳島大学大学院 医歯薬学研究部
先端脳機能研究開発分野 特任准教授

和泉 唯信先生

徳島大学大学院 医歯薬学研究部
臨床神経科学分野 教授

山本 伸昭先生

徳島大学大学院 医歯薬学研究部
臨床神経科学分野 特任講師

森垣 龍馬先生

徳島大学大学院 医歯薬学研究部 先端脳機能研究開発分野 特任准教授
徳島大学病院 パーキンソン病・ジストニア治療研究センター 副センター長
医学博士、脳神経外科専門医、日本定位機能外科学会技術認定医

みなさんは「フレイル」ということばをご存じでしょうか。フレイルは心身ともに「虚弱」な状態で、要介護の一歩手前の状態と定義されています。私たちは、年を重ねるごと、また病気を患うごとに、フレイルに陥る危険が増していきます。

一方、フレイルの状態に陥ったとしても、そこから脱却し、元の健康な状態に戻すことが可能です。もちろん、フレイルの状態に陥らないように普段から健康に気をつけ、運動を習慣づけることが重要です。しかし、さまざまな誘惑をかいくぐり、確固とした信念を貫くことはなかなか難しいものです。

フレイル対策として特に重要なのは、運動して筋肉をつけること、お口まわりの健康を保つこと(口腔内の清潔や嚥下機能の改善など)、そして社会的に孤立せずに仲間をつくることとされています。特に孤独にならないように仲間を作ることはとても重要です。最近の研究では孤独になると様々な病気が悪化することが報告され始めています。また、認知機能に対しても脳トレより運動の方が高い効果があることが徐々に明らかになってきております。

わたしは脳神経外科医で、多くのパーキンソン病、脳卒中、脳腫瘍、脊椎脊髄疾患の患者さんを診てきました。現在は特にパーキンソン病を始めとする不随意運動の患者さんを診ておりますが、「リカバ®」は、もともとパーキンソン症状を持つ患者さんのために作られた体操教室です。

最初は半信半疑だった患者さんが毎日リカバ®サロンやリカバ®学校(オンライン)に来られて継続するうちに、素晴らしい仲間ができ、どんどん元気になっていく姿をみてきました。これは私にとっても新たな驚きでした。多くの患者さんが「先生、紹介してくれて本当にありがとうございました!毎日が本当に元気に過ごせるようになりました!」と、目をキラキラさせて、とても感謝してくれるとリカバ®の価値を再確認させられます。

リカバ®では筋肉をつける運動、お口の体操、仲間とのレクリエーションなど楽しく、そして持続してフレイル対策ができるオンラインのリカバ®学校も整備されています。インターネットが苦手でも大丈夫です。スタッフが親切に教えてくれます。もちろん、直接リカバ®サロンに足を運び運動することも可能です。研究に参加して社会貢献することもできます。皆さんも是非リカバ®に参加してみませんか?新しい毎日が輝いて見えだすでしょう!

和泉 唯信先生

徳島大学大学院 医歯薬学研究部 臨床神経科学分野 教授
徳島大学病院 パーキンソン病・ジストニア治療研究センター センター長
医学博士、神経内科専門医、神経内科指導医、認定内科医、脳卒中専門医、脳卒中指導医、認知症専門医、認知症指導医、老年病専門医、頭痛専門医、神経病理専門医、神経病理指導医、老年精神医学専門医

私の尊敬する祖父は40歳代でレム睡眠行動異常(RBD)を呈し、50歳代から便秘が増悪し50代後半にパーキンソン病を発症しました。60歳代後半には幻視を認めるようになり転倒も繰り返しました。そして71歳で急死しました。亡くなったのは1990年(平成2年)ですが、当時はここに書いている症状はほとんどがパーキンソン病と無関係とされていましたし治療法も限られた内服薬しかありませんでした。30年以上経過した現在では、上記の経過は典型的なパーキンソン病のものという理解が進みました。治療法も著しく進歩し生命予後も改善しています。

パーキンソン病は運動機能の障害ということが強調されていますが、運動障害以外の幅広い症状を呈します。治療として薬物の内服が中心にはなりますが、脳外科で行う深部脳刺激(DBS)も有効な治療法です。また非薬物療法(リハビリテーション、栄養管理、趣味の実践など)も効果を示します。リカバ®では病気の理解を深まる内容とともに運動法の紹介を行い、実践を促すこともしています。またcovid-19感染流行にも対応できるようにオンラインによって自宅からの参加も可能です。

パーキンソン病・パーキンソン症候群の患者さんが少しでも良い日常生活を送ってもらうためにリカバ®に参加されることをおすすめいたします。

山本 伸昭先生

徳島大学大学院 医歯薬学研究部 臨床神経科学分野 特任講師
医学博士、総合内科専門医・指導医、神経内科専門医・指導医、脳血管内治療専門医・指導医、脳卒中学会専門医・指導医

パーキンソン病は、我々神経内科医がみる病気の中でも大きな割合を占めています。発症してからの期間や病気の進行する速さによって、日常生活で行える行動範囲の違いがありますが、どの病状の方にも共通していることは運動することが重要だということです。また、病気を持っているかどうかにかかわらず、ひとは年を重ねるごとに、筋力の低下を感じることが多くなると思います。それらがより重度になり介護が必要な状態になる前段階がフレイル(衰弱)といわれています。そうならないことも健康寿命をのばすためには必要なことです。また、運動は筋力の維持だけでなく、認知機能の低下の予防のためにも有効であることがわかってきています。しかし、個人で行う場合に、『継続できない』、『運動の方法がわからない』などの問題があると思います。我々の外来診療でも運動の重要性について患者さんに対して話す機会は多いのですが、運動する機会、場所、方法、必要な運動の回数や強度などは患者さんごとに違いがあるため、いざ行うとなると難しい場合があります。さらに、保険診療でカバーできるリハビリテーションも患者さんによっては不足していることもあると思います。

リカバ®は患者さんのニーズにこたえるサービスが提供されていると思います。サロンに出向いて参加することはもちろんですが、オンラインでの参加も可能ですので、自宅にいても参加できます。これなら、運動する時間や場所の心配はなく、自分のペースで行うことができます。運動だけではなく、病気、栄養、フレイルなどの知識も授業形式で勉強することも可能です。ご自身の身体計測を行い、歩行や睡眠の状態なども知ることができ、時系列で比べることが可能です。そうすることで以前のご自身とどう変わっていったのか知ることができます。これは運動の効果を知ることにもつながり、継続していく糧にもなると思います。もう少し運動をしたい方、なかなか継続して運動ができない方には適したサービスだと思います。是非、利用してみてはいかがでしょうか。